Niigata
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「自己破産」について(小冊子死ぬな!コラムより)

創刊号コラムより

自己破産のススメ!?

平成22年の自殺の原因の第一位は健康問題、第2位は経済問題ですが、今回は、経済問題による自殺防止に有効な策の一つと思われる「自己破産」について、簡単に説明しましょう。

 自己破産は、地方裁判所で破産が認められ、かつ免責されたときは、地獄の取立て?から逃れることができることになります。破産した場合、戸籍や住民票には載りませんし、選挙権を失うこともありません。

 しかし、現在住んでいる持家がある場合には手放さなければなりませんし、新たなローンも少なくとも7年間は組めなくなるのが普通です。

 あなたの身近に経済問題で自殺をほのめかす人がいたら、「自分だけ先に楽になるか、それとも、苦しい毎日を覚悟の上で家族全員で再スタートするか。事に至る前に、安心して相談できる窓口で自己破産の詳しい内容を聞いてからどちらにするか決めても、決して遅くないと思うよ?」と声をかけて、この冊子をプレゼントしてください。

第3版コラムより

寅(とら)さんも言ってるよ。「死んでしまっちゃぁ、お終(しま)いよ!」って

 ごめん、ごめん。このセリフは、マドンナが「寅さん、また振られちゃった、私死にたい!」と言ったときのセリフだったネ。

 ところで、上場企業から一つも内定を貰えなかったんだってね。それだけ続けて「君は要らないよ!」と言われりゃ、死にたくなる若者がいたとしても不思議はないよね。君は、「僕を必要とする会社はない、生きていても意味がない、死んでも悲しんでくれる人もいない」と言ったよね。

 でも僕は、意味なく生まれてくる人は一人もいないし、一人ぽっちのひとだって死ねば誰かが悲しむだろうし、そもそも上場会社がすべてじゃないと思うよ。上場会社でなくても、将来君の力を存分に発揮できる会社が必ずあるはず。

 もう少しだけ頑張ってみないか!君が将来やりたいことのために、いつか結婚するかもしれない相手のために、生まれてくるかもしれない子どもや孫のために、そして君を産んでくれたご両親とジイジとバアバのために!

不幸予防士(元裁判所書記官)渋井保之

プロフィール/約30年に渡って、裁判所の書記官として新潟地・家裁、東京家裁、東京高裁、最高裁勤務で得た「民事・家事・刑事・少年」事件の実務に関する知識と経験をベースに、市民の皆さんに不幸にならないための初歩的な法律知識を身に付けてもらうことを目指して、講演と講座を中心に活動中。